執筆:2025年11月30日
加筆修正:2025年12月21日
皆さん、お元気ですか?私はあまり元気がありません。と言うのも、ビットコインの価格が下落しているからです。
今年一年で、NISA、ゴールド、ビットコインと投資初心者がやりがちな事を全てコンプリートした踊子ですが、ここへ来てちょっと後悔しています。
今回は価格が下落して、ちょっと(かなり?)心配なビットコインについてお話しします。
ビットコインの価格が1,800万円から1,200万円に大暴落
2025年は10月までビットコインが絶好調でした。
10月に1ビットコイン(1 BTC)が1,800万円台に突入した時は誰もが強気予想しかしませんでした。
あの頃、「ビットコインが年末には2,000万円、3,000万円を超える」と予想していたYouTuberたちの多くが、今はその動画を削除または一時的に非公開にし、そんな事など言っていないかのように振舞っています。
たぶん、予想が当たったら、再び動画を公開し、「ずっと前から予想していた!」と自慢するのでしょう。
誰もが年末にかけてビットコインの価格はこのまま上がり続けると予想していたのですが、10月中旬から急落し始めました。
その後も底知らずの勢いで下落し続け、11月22日には1,300万台にまでなりました(瞬間的には、1,200万台にまで落ち込みました)。
そうなると、今度は今まで強気予想をしていた人達が「ビットコインは、来年もこのまま下がり続ける」と言い始めます。YouTuberは本当に信用できません。

ビットコイン価格が急落した理由
ビットコインが急落した理由は、いくつかあると言われています。株は実体経済と人々の欲望と恐怖で変動します。
ビットコインの場合は、実体がないので、価格変動に影響を与えるものは半減期と群集心理だけです。ビットコインという鏡が写すのは、数字や統計、財務諸表ではなく、群集心理です。
ビットコインの熱心な信奉者は、ビットコインの価値が下がったから下落しているわけではないと言います。
ビットコインの価格が下落する度に、「ブロックチェーン技術が破られた、ビットコインは電子クズになる」と言われてきました。しかし、今回の下落にブロックチェーンは関係ありません。
そもそも、ブロックチェーンを破れるくらいの技術があったら、ビットコインよりも先に銀行や証券会社が狙われています。そんな事は起きていませんから、今のところ、ブロックチェーンが破られる心配はなさそうです。
市場には、投資家の心理を表す「恐怖と貪欲指数(0~100)」というものがあります。0に近いほど投資家の恐怖(警戒心)が高く、100に近いほど投資家が貪欲になっていることを表します。
数値の50を中間とすると、ビットコイン市場の「恐怖と貪欲指数」は現在27ですので、かなり警戒感が増しています。
そのように、ビットコインが値下がりしている正確な理由は、誰にも分からないのですが、敢えて理由を挙げるなり以下の5つになるようです。
1. クジラ(大口投資家)の大量売却が市場心理を冷やした
2011年当初からビットコインを保有していたオーエン・ガンデン氏が、10月に13億ドル(2,050億円)の大量売却をしました。
ガンデン氏はビットコインの価格が2桁~3桁だった頃にビットコインを購入した大口投資家です。その価格は2025年までに莫大な額に膨れ上がっていたのですが、2025年10月にすべてを売却しました。
これに連動するように、中短期(1~5年)の個人投資家も売却を始めました。
クジラと中短期保有者の売却額を合わせると、ビットコイン市場過去2番目に大きな売りとなりました。
また、ビットコインの値上がりを期待してレバレッジ(借金)をして投資していた人達も、損失がある程度大きくなった時点で強制的に清算されています。
一方、長期保有者はビットコインの現物*もETF*も継続して保有しています。
- 現物:ビットコインに実体はないので、「現物」という表現は少し奇妙なのですが、この業界ではビットコイン取引所から直接、購入したビットコイン(データ)を「現物」と呼びます。
- ETF:Exchange Traded Fundsの略。上場投資信託の意。
2. アメリカ政府への期待が裏切られた
2025年3月に、トランプ氏がビットコイン準備金構想を発表しました。これが市場の追い風となり、ビットコインの価格は急上昇しました。「ジーニアス法案(Guiding and Establishing National Innovation for U.S. Stablecoins Act of 2025)」を、「信じられないほど素晴らしい」、「天才的な法案だ」と称賛していたのはいつの事だったでしょうか…
これを受けて、企業や個人投資家も「政府のお墨付きを得た」とばかりに、一気に買いに走りました。
しかし、その後、具体的な運用方法や方針は一切、発表されず、計画は止まったままです。
トランプ氏のいつもの放言に、ビットコイン信奉者が糠喜びさせられた形です。安心するのはちょっと早かったかもしれません。トランプ氏が言うように、アメリカが「仮想通貨大国」になるのはいつなのでしょう?

3. バブル感・割高感が強い
AI株の価格も割高ですが、ビットコインの価格も明らかに割高です。
AIバブルが起こるかもしれないという予想もある中で、リスク資産であるビットコインに手を出すのは中々の勇気(狂気?)がいるのかもしれません。
一般には、ビットコインは株よりも先に反応すると言われています。株よりも先に下落し、底打ちし、上昇すると言われています。ビットコインが上昇し始めると、今度は株価が下落するようなのです。
4. ビットコインの幻想が崩れた?
4つの理由の中で、これが一番大きいと思います。
これまで、ビットコインは半減期の1~1.5年後には必ず価格が過去最高値にまで上昇してました。これを「半減期バブル」と呼ぶそうです。
しかし、2024年4月の半減期から1.5年後の2025年10月の半減期バブル時には価格は予想ほど上がりませんでした。
各国の政府がビットコインを買い、大企業も買い、名門大学(ハーバード)も買い、米政府が準備金構想を発表し、ビットコインのETFが登場する…そんな中でも爆発的な価格上昇には繋がりませんでした。
5. リスク資産から安全資産への移動
不安定な経済状況が、投資マネーをリスク資産である株やビットコインから安全資産であるゴールドへ移動させた。
AIバブル・インフレ懸念により、人々はビットコインを手放して、より安全な現金やゴールドに替え始めました。
過去には、ビットコインが70%、80%の下落をするのは当たり前でした。しかし、今回の下落は30%程度に留まっています。
ビットコインは半減期を経るごとに、下げ幅も上げ幅も小さくなっていきます。それはビットコイン市場が成熟したためとも考えられますし、ビットコインの価格があまりにも吊り上がり過ぎたためとも考えられます。
また、米政府が発表した準備金制度やビットコインETFの登場なども下落幅の縮小に影響しているのかもしれません。

さらには、2025年も半減期バブルがくる、ビットコインの価格は絶対に上がり続けると信じて買った人達が、ここへ来て「思っていたのと違う…」と思い始めたのかもしれません。
ビットコインの価格は人々の欲望によって上昇します。
ビットコインは法定通貨のアンチテーゼ*だと言う人もいますが、よほど経済が疲弊している国でもなければ、法定通貨の代わりに使う人はいません。
ビットコインが「価値保存の手段」から、「実際に使える資産」へ華麗に変身できなければ、サナギのまま死んでしまう可能性もあります。
ビットコインに夢を託していた人達が失望し、ビットコインが「数字の羅列」に過ぎないと気が付いた時、ビットコインは本当に「ただのデータ」になってしまうのかもしれません。
* アンチテーゼ:反対意見、反対理論
政府も過ちを犯す?
2024年から2025年にかけて、政府、証券会社、トレジャリー企業*、名門大学など、公的な団体がビットコインの価値を肯定する動きがありました。
2025年5月には、アブダビ政府系ファンドがビットコインのETFを買い増しし、間接的ではありますが、国としての保有額が750億円に達しました。
また、ノルウェー政府系ファンドのビットコイン保有量も過去最高の約8億ドルとなりました。
また、マイクロストラテジーやメタプラネットのようなトレジャリー企業はもちろんのこと、テスラやブラックロック(世界最大の資産運用会社)のような大企業もビットコインを買い増ししました。
* トレジャリー企業:企業が保有する現金や短期投資などの財務準備資産(トレジャリー)の一部を、戦略的にビットコインに割り当てる企業。
これを受けて、ビットコイン業界は「やっとビットコインが世の中に認められ始めた」と歓喜しました。個人投資家たちも、「公的な団体が認めているのだから、ビットコインは安全だろう」と考え始めました。
アメリカでビットコインのETFの販売が始まったのが、2024年の1月です。発売が開始と同時に買い注文が殺到し、大ヒット商品となりました。
ETFの登場によって、これまで投機商品に手を出さなかったシニア層も積極的にビットコインを購入するようになりました。
ビットコインの供給は4年ごとに減っていますが、ビットコインのETFが登場したことにより、需要はどんどん増えました。それも、ビットコインの価格を押し上げる要因となっていました。
半減期後は絶対に上がる、国が保証している、大企業が買う、皆が買う、今買わないと乗り遅れる。群集心理がこのようなサイクルを生み出し、ビットコインの価格はどんどん上がっていきました。
2025年前半は、ビットコインが「リスク資産」から、価値の保全・インフレ対策として保有される「安全資産」へと一時的な変貌を遂げた時期でした。
今回の暴落幅が30%程度で抑えられているのもそのお蔭なのですが、一方でそれだけの追い風が吹いていながら、価格が中々回復しないのが不安の種でもあります。
しかし、歴史を紐解けば、国も政府も何度も信じられないような過ちを犯してきました。栄華を誇った大国が衰退していったのも国の間違った政策のせいですし、戦争が起こるのも国の過ちのせいです。政府は意図的に国民を騙すことだってあります。
国が保証しているからといって(実際には、何も保証されていませんが)、盲目的に信じるのは危険です。国(政府)がすることは100%と正しいと考えてはいけません。今のような時代こそ、何が正しいのか、どうすれば一番良いのか、自分の頭で考え、判断しましょう。
熱狂、そして暴落…
2025年の好調さはどこへやら、ビットコインは10月中旬から一気に下落しました。
今はビットコイン初心者が投げ売りをしている状態です。高値で掴んで、底値で手放す…損失が一番、大きくなるような悪手を売っています。
ビットコインETFに手を出したシニア達も売っているようです。これにより、彼らの老後資金は一気に減ってしまったでしょう。
一方、ビットコイン長期保有者は30%程度の下落には動じることもなく、淡々と押し目買い(価格が下がった時に購入すること)を進めています。
そのお蔭で、暴落幅がある程度、抑えられていると考えられています。
今年、初めてビットコインを買った踊子も、予め勉強し、暴落を予想していたのですが、ビットコインが買えなくなるくらい高値圏に入ってしまうことを恐れ、焦って半分は高値掴みをしてしまいました。頭と心が正反対の動きをしていました。
しかも、残りの半分も50円や100円ぐらいの下げでちょこちょこと買ってしまいましたので、大して安く買えませんでした。
小さな下げに毎回、反応して買っていると、底値近辺に到達する前に資金が底を突いてしまいます。予め、「〇%下がったら買う」などの基準を設定しておきましょう。
バフェット氏がいつも言っているように、「冨は我慢できない者から、忍耐強い者へと流れる」のです。焦り、恐怖、欲を制し、忍耐できる者だけが冨を掴めます。
投資は頭でするものではなく(もちろん知識は必要ですが)、胆でするものだという言葉が良く分かってきた今日この頃です。
2025年末のビットコイン予想
ビットコインの下落を止めようと、仮想通貨業界はトランプ氏に暗号資産関連の法案を推進するように働きかけています。しかし、今のところは何の進展も見られません。
そんな中、11月20日にテキサス州が準備金として8億ドルのビットコインを購入したと発表しました。また、メタプラネットも11月28日に大量購入を発表しました。
この記事を書いている11月29日現在、ビットコインの価格は1BTCあたり1,400万円台まで回復してきました。
しかし、1,400万円台から上には中々いけず、価格は小刻みに上下しながら停滞しています。
回復への最初の糸口は1,400万円台と言われています。ここを突破できれば、後は順調に上昇し、年末には1800万円台まで回復するか、それ以上の伸びを示すだろうと予測されています。
しかし、1,400万円台が突破できなければ、さらに下落し、1,000万円台に突入する可能性もあると言われています。
一方、楽天の松田氏はこの状況を「着実に底固めしている」と表現しています。
もしも、本当にこれが「底固め」なら、前回の底1,100万円台は切らないはずです。

果たして、本当に底固めになるか…
「ビットコインの価格は、年末には今の3倍になる」と予想していた人達の中に、楽天ウォレットのシニアアナリスト松田康生氏がいます。

楽天ウォレット シニアアナリスト松田康生
松田氏の予想の中でも、特に踊子が信憑性が高いと思ったのは、「ビットコインの価格は半減期直後に一回下がり、その後、2つの山を越えた辺りからぐんぐん上昇する」というシナリオです。それになぜかビビビッと感じてしまったのです。何の根拠もありません。第6感です。投資で一番、やってはいけないヤツですね。
基本的に、テレビやYouTubeチャンネルでビットコインやゴールドの解説をしている人は、ビットコインを扱っている会社の人や地金を扱っている会社の人です。自社の経営に不利なことは口にしません。これをポジション・トーク*と言います。彼らの言うことを過信してはいけません。
昨日も楽待チャンネルに出演している松田氏を見ましたが、マイクロストラテジー社のことなど一切触れず、2026年はビットコイン価格が上がると予想していました。(マイクロストラテジー社については、記事の後半で述べます。)
- 金融市場関係者が自分の「買い」や「売り」のポジションに有利なように、メディアを通じて都合の良い主張や意見を発信し、市場心理を操作すること。このように一方的に発信された情報に対しては、客観的な視点や事実確認が重要です。

黒丸が半減期直後の下げ、赤丸の箇所が松井氏が予想した2つの山
現時点では、この予想はまだ当たっていませんが、踊子は彼の予言に期待しています。「株価は期待で読むものではない」と言われていますが、もう買ってしまいましたし、やはり上がってくれないと困ります。
2026年の税制改正は?
日本のビットコインの長期保有者が、ずっと待っているのが税制改正です。
2026年度、ビットコインを含む仮想通貨の税制が総合課税(最大55%)から分離課税(20.315%)へ移行する見通しです。
日本は今まで、ビットコインを「資産(暗号資産)」とみなしていたのですが、改正後はそれが金融商品という扱いに変わります。
これには、投資家からの要望もありますが、国として投資を促進する目的もあるとも言われています。
この改正により、ビットコインの取引で得た利益は売却益の額に関わらず、一律20%となります。この税制改正の恩恵は、高所得者ほど大きくなります。
踊子の今後の方針
ビットコインが危険であることを承知の上で、踊子がビットコインに投資をした理由の一つに、飼い猫「にゃう」の手術費用があります。
にゃうは保護猫なのですが、引き取った時から腎臓が悪く、ペット保険には入れませんでした。
今年の夏に腎臓病が急激に悪化し、二回手術をしました。8月末に手術をして尿管の中にある結石を取り除いたのですが、退院直後に再び尿管が詰まってしまい、9月にも手術することになりました。
二度の手術でかかった費用は約100万円です。今はローンで細々と返済しているのですが、それ以外にも毎月、診察費が2~3万円単位でかかっています。
にゃうが死んでしまうのではないかという悲しみと、生活苦、老後の不安で、一時は寝込んでしまい、仕事もできなくなりました。そのせいで、さらに収入が下がってしまい、また落ち込むという負のスパイラルから抜け出せずにいました。精神的なダメージと金銭的なダメージのダブルパンチをくらって、にゃうと一緒に寝込んでいました。
そんな時、偶然、ビットコインの動画を観て、これなら手術費を一気に返済できるかもと思ってしまったのが運の尽きです。欲望が理性を超えてしまった瞬間でした。
踊子が犯してしまった3つの間違い
1. 早くお金持ちになりたい気持ちが強過ぎた
踊子が犯してしまった間違いの一つ目は、ビットコインの価値を心から信じることができなかったのに、「早い冨」を手に入れたくてビットコインに手を出してしまったことです。「一日も早く今の生活から脱出したい!」その思いが強すぎて、早く、手っ取り早く儲かる話に乗ってしまったのです。
早く金持ちになる人は、早く金を失います。
なぜなら、忍耐力のない人は短期間は金持ちになれても、長く金持ちでいることはできないからです。
理由はシンプルです。金持ちになる過程で育てるべき忍耐力を、育ててこなかったからです。長く金持ちでいるためには、多くの誘惑に打ち勝たなければなりません。そのため、一時的に金持ちになるよりも、長く金持ちでいるほうが難しいのです。
2. 価格が下がるまで待てなかった
ビットコイン価格は10月上旬までうなぎ登りに上がっていきました。毎日、上がっているチャートを見ているうちに、「今のうちに」買わないと手が届かなくなると焦ってしまったのです。
頭では、もう少ししたら価格が下がると分かっていたのに、焦って高値掴みをしてしまいました。株でもゴールドでもビットコインでも、高値掴みをする人の心理は皆、同じです。
素人が高値掴みを始めると、プロは潮時だと判断し市場から撤退し、その後、価格崩壊が始まるます。
3. 安全余裕を確保しておかなかった
踊子の当初の予算は10万円でした。ビットコインはボラティリティ(リスク)が高いので、それ以上の投資は危険と判断していました。
しかし、買い逃したくない焦りと不安から、気が付いたら3割も多く買っていました。計15万円です!その3割が心理的に大きな負担となりました。
額が小さすぎて、当初の予定は100万円だったのに、最終的に150万円買ってしまったと考えてみてください。50万円の違いが、不安と恐怖を大きく増幅していました。
投資をする前には、自分でも色々と調べ、理解したつもりでいたのですが、いざ暴落すると、回復が信じられず不安に陥ってしまいました。ビットコインはボラが高いので、余剰資金を使って投資したほうが良いと言われるのはそのためです。
使ったお金が100万円だったら回復まで気長に待てたかもしれませんが、50万円も追加投資してしまったので、恐怖がジワジワと大きくなってきました。「最悪、150万円を全て失うかもしれない」という恐怖は、底辺シニアには耐えがたいものでした。
ビットコイン価格が暴落している現在でも平気でいられる人達は、随分前に安値で買った人か、余剰資金でビットコインを買っている富裕層です。
結局、踊子はビットコインの価格が一瞬、1,400万円台に戻った時に、追加投資分50万円(実際には、5万円)を売却してしまいました。10万円(実際には、1万円)の損失です。
生まれて初めて、「損切り」を経験しました。そして、投資を始めることよりも、損切りのほうが難しいと言われている意味が身に染みて分かりました。
売却したのは全体の3割ですが、それを売ったことで心に余裕が出ました。安全余裕を持って投資する大切さもよく分かりました。
15万円が10万円になっただけで、ビットコインの価格が下がっても落ち着いていられるようになりました。これが「余裕率」というものなんですね!
踊子と同じことを考えている人は多いようで、ビットコインの価格が一瞬、1,400万円台に戻る度に、大量の売りが発生しています。そのせいで、12月に入ってもビットコインの価格はずっと1,300万円~1,400万円台の間を行き来しています。
2025年内にビットコインを売却すると売却益に総合課税*が適用されますが、踊子の場合は利益が出なかったので問題ありませんでした。
仮に、売却益が出たとしても、収入自体が少ないので、総合課税でも問題なかったと思います。むしろ、金融所得課税のほうが税額が増える可能性があります。
* 総合課税:個人が1年間に得たすべての所得(給与所得、配当所得、不動産所得、譲渡所得、etc.)を合算し、その合計額に対して累進式の税率を課す方法。
* 金融所得課税:金融商品から得られる利益(所得)には、約20%の税金が課せられる。
危険なマネーゲーム
ビットコインがまだ2~3桁だった頃は、気楽に楽しめるゲームだったかもしれません。その頃にゲームに参加するのであれば、問題はなかったと思います。
しかし、1,000万円~2,000万円の間で推移するマネーゲームに参加するのは、ラスベガスのカジノで大金を使うのと同じくらい、危険で愚かな行為です。
もしかしたら一攫千金が狙えるかもしれませんが、「落ちていくナイフを素手で掴む」ようなゲームはあまり参加しないほうが得策でしょう。
実体のないデジタルコインに大金を投じ、それが「ただのデータ」になってしまうかもしれない恐怖に怯えるよりは、実体のあるビジネスに投資するほうが何倍も賢明です。
例えば、ボラティリティの高いと言われているFang+でも、ビットコインほどのボラティリティはありませんし、最悪、資産がゼロになると言うような可能性はありません。
* 投資は自己責任で行ってください。
現時点では、2026年にはビットコインの価格が回復すると考えている(希望を持っている?)人がたくさんいます。
一方で、もうすぐAIバブルが弾けると予想している人達もいます。
AIバブルが弾けて株価が暴落すれば、株よりもボラティリティの高いビットコインはもっと下落するでしょう。
不況の時は皆が資産を現金やゴールドのような安全資産に逃します。そんな時に敢えて、ビットコインを買う人はほとんどいません。
若い人や富裕層なら暴落時も「買い場」と考えて、ビットコインのバーゲンセールを楽しめるかもしれませんが、貧困層シニアにはそんな余裕はありません。
そして、ビットコインにはAIバブル以外にももう一つ、大きな懸念材料があります。
それは、マイクロストラテジー社の経営危機です。
ビットコインに興味のある方ならマイクロストラテジー(現在は「ストラテジー」に社名変更している)という名前を聞いたことがある人も多いと思います。マイクロストラテジー社は世界最大のビットコイン・トレジャリー企業です。

目つきの鋭いおじさん
ビットコイン・トレジャリー企業とは、自社の財務戦略の一環として、資産の一部を現金ではなくビットコインで保有する企業のことです。そして、マイクロストラテジー社の資産は90%以上がビットコインです!
マイクロストラテジー社は元々はソフトウェアを作っている企業だったのですが、ビットコイン・トレジャリー企業に舵を切ってからは、ソフトウェア事業は無きに等しくなっています。
この会社のヤバさは資産の90%以上がビットコインというだけでなく、その経営方法にもあります。
基本的に、ビットコイン・トレジャリー企業の経営は、ビットコインを大量に保有していることを宣伝し、人々に自社の株を買ってもらうことで成り立っています。
なぜ、ビットコイン・トレジャリー企業の株を買う人がいるのかというと、ビットコインを直接、買うリスクは避けたいが、ビットコインを大量に保有している企業の株を買うことでビットコインを間接的に保有したい人がいるからです。
可笑しな投資手法ですが、それがなぜか今年の10月ぐらいまで異常に流行っていました。テレビやYouTubeでも、そのような投資手法を後押ししている専門家と言われる人達がいました。
その結果、ビットコインを直接買うよりは、ビットコイン・トレジャリー企業の株を買うほうが安全だと信じる人が増えたのです。
経営実体のない会社がビットコインを買うだけで巨額の冨を生み出すなんて、現代の錬金術のようですね。

このストラテジーが今、存亡の危機に立たされています。一時期はナスダック100に組み込まれるくらいの勢いがあったのですが、ビットコインの暴落と共に経営が傾き、今は自転車操業でなんとか会社を回している状態です。
問題は来年の1月15日です。
2026年1月15日に、JPモルガンがストラテジーをインデックスに組み入れるかどうかの最終判断を下します。
ナスダックのように、時価総額の大きさだけで企業をインデックスに組み入れるかどうかを判断しているファンドには、ビットコイン・トレジャリー企業のような経営が不健全な企業も入ってしまいます。
しかし、証券会社や株主はビットコイン・トレジャリー企業のようなリスクの大きな企業がインデックスに入っているのを嫌います。そのため、これまでのルールを変更し、時価総額が大きくてもビットコイン・トレジャリー企業はインデックスに組み入れないようにしようとしています。
JPモルガンの決定が「ノー」であれば、ストラテジー社の株価が暴落する可能性があります。さらにまた、その他の証券会社もJPモルガンの決定に追随すれば、マイクロストラテジーはさらに追い込まれる可能性があります。
ストラテジー社の経営が傾けば、保有しているビットコインを二束三文で投げ売りしなければならないでしょう。現在、ストラテジー社のビットコイン保有量は64万BTCです。金額に換算すると、約691億ドル(約10兆円)ですので、市場に対する影響はかなり大きいです。それらのビットコインが一気に投げ売りされれば、売りが売りを呼んで、ビットコインの価格は大暴落します。
ですから、2026年にビットコイン価格が回復するというシナリオは、かなり期待薄だと思います。
踊子もビットコインのチャートを見ながら、「ここでストラテジーが倒産したら、ビットコイン価格はかなりヤバイことになるな…」と思いつつも、考えないようにしていました。
投資に失敗した人が取りがちな「現実逃避」というヤツです。
しかし、宮脇さきさんの動画を観て、現実逃避していてはいけないと考え直しました。
宮脇さきさんは投資系YouTuberの中でも造詣が深く、視野が広く、信頼できる方だと思います。もちろん、宮脇さきさんのすべてを知っているわけではありませんし、すべての意見に同意するわけではありません。しかし、浅い知識をひけらかすだけの他のYouTuberと比較すると、専門性がかなり高いと感じました。
今、踊子は1月15日までに、ビットコインを全部、売るか、それとも塩漬け覚悟で長期保有するかで悩んでいます。
ビットコインの真の価値
ビットコインの価値を裏付ける根拠として、ビットコインには希少価値がある(枚数が限られている)、インフレヘッジになる(インフレでも目減りしない)、資産保全ができる(リスク分散になる)、など、様々な理由が挙げられています。しかし、どれもこれもこじつけに過ぎません。

確かに、デジタルゴールドと呼ばれるビットコインは、地球上に2,100万枚しか存在しません。
発行枚数2,100万枚のうち、230~400万枚のビットコインはパスワードの紛失や、持ち主の死亡、送金ミスなどで永遠に失われていると言われています。
それらを計算に入れると、実際に残っているビットコインの枚数は、1,700~1,800万枚程度になります。希少と言えば、希少です。
しかし、ビットコインそのものに価値がなければ、どれだけ数が少なくても意味はありません。どれだけ数が少なくても、粗悪なビー玉を集めようという人はいないでしょう。

ちなみに、「デジタルゴールド」という表現はビットコイン業界が考え出したものです。楽天ウォレットの松田氏も「上手い表現ですよね」と言っていました。
ビットコインの価値を裏付ける「インフレヘッジになる(インフレでも目減りしない)」というこじつけも、根拠が弱いです。
ビットコインはインフレでも目減りしないどころか、インフレに関係なく吹き飛ぶ危険性があるからです。
また、「資産保全ができる(リスク分散になる)」になるというこじつけも、ビットコイン自体がリスク資産であれば、意味をなしません。
皆さんは、16世紀にオランダで起きたチューリップ・バブルをご存知でしょうか?
16 世紀の中頃に、トルコからチューリップが持ち込まれると、オランダはチューリップ・バブルが発生しました。
珍しい模様の花びらを持つチューリップの球根が高値で取引されるようになり、中には球根一つに家一軒分の価格がついたこともあったようです。

当時の価格で2,000 ギルダー
その後、3年間、オランダは経済活動をそっちのけにして、チューリップ投資に夢中になったようです。
その様子を見たイギリスのジャーナリストがこのように書いています。
「貴族も、平民も、農民も、職人も、男も女も、老いも若きも、誰も彼もがチューリップ熱に取りつかれた」
チューリップの球根を手に入れるために、人々は土地や宝石、家財道具までも売り払って、チューリップの球根に投資したそうです。
チューリップ熱は数年で収まり、球根の価格は暴落しました。(実際には、暴落というよりも、本来の価値に戻っただけですが…)
今、こうして聞いてみると、非常に馬鹿げた話ですが、当時、熱狂の渦の中にいた人達はそれに気が付けませんでした。
踊子はビットコインも21世紀のチューリップなのではないかと思っています。
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