ゴールドを買ってみたい!

お金のこと

実物資産をお勧めする理由

ゴールドの投資方法としては、実物を買う以外にも、純金積立やETF*などがあります。純金積立は昔からある方法で、田中貴金属さんの純金積立が有名ですね。「純金積立、コツコツ♪」というCMを、ご覧になったことのある方は多いのではないでしょうか。

ETF:金ETFは株式のように、証券会社を介して投資する金取引です。現物を保有するのではなく、金の価格に連動する投資信託を保有します。現物のように盗難や紛失のリスクがありません。インターネット上で、好きな時に気軽に少額から売買できます。金ETFは「ペーパーゴールド」とも呼ばれています。

金融系YouTuberの多くが、実物のインゴットを購入するよりも、純金積立やETFでの取引を推奨しています。金融系YouTuber達が実物のインゴットを保有しない一番の理由は、何と言っても資産管理上のリスクではないでしょうか。
金融系YouTuberの資産額は桁違いですから、ゴールドの購入額もとんでもない量でしょうし、そんな物を自宅に置いておいたら、安心して眠れませんよね。

しかし、踊子を含めた一般人のゴールド購入量は微々たるものですので、そんな心配は不要かもしれません。
踊子が実物にこだわる一番の理由は、ゴールドを災害時の緊急資金として保有したいと思っているからです。
国難級の大災害が発生した時に、純金積立やETF、銀行の貸金庫に入れてあるゴールドが簡単に引き出せるとは思えません。大混乱の中、現金ですらすぐには引き出せないでしょう。政情が不安定な地域に住んでいる人々は、現物資産に拘るのも、そういった理由からです。

そうは言っても、純金積立の仕組みが分からないとピンときませんよね。ここで純金積立の仕組みについて、簡単にご説明します。踊子は純金積立をした事がないので、間違っている点もあるかもしれませんが、大まかな内容だけご理解いただければと思います。

純金積立は少額から積立てが可能です。しかし、積み立て額が少額な時点では、インゴットとして実物を引き出すことはできません。ある程度の金額まで積立金が貯まれば、インゴットとして引き出せます。

田中貴金属さんや石福金属さんのような地金商は、多くの人から集めたお金をまとめて一つのインゴットとして保管しています。すごく適当な説明となりますが、例えば、100人の積立額をまとめて1kgのインゴットを買うようなイメージです。
それを小分けにして引き出す場合は手数料が掛かりますし、即日に引き出すことも不可能です。また、インゴットのグラム数に関係なく、引き出す時は顔写真付き身分証明書の提示が必要です。
何かが起こった時、身分証明書がなければ、引き出すこともできません。この点では現金預金も株式も同じかもしれませんが…

今月(2025年7月)、田中貴金属さんから契約者宛にサービス変更の案内状を送りました。案内状の内容は、今年の末から(2025年12月)、積立金の引き出し方法を変更するというものです。その内容が波紋を呼び、Xでの投稿がバズっています。

2025年末のルール改定により、今後、純金積立を解約した場合は積立金の返却は現金のみとなります。これまではゴールドと現金のどちらかが選べました。
長年、コツコツとゴールドを積み立ててきたのに、解約した途端、希少価値の高いゴールドが現金に変ってしまったら、純金積立の意味がなくなってしまいますね。
結局、この騒ぎはユーザーの勘違いであることが判明しましたが、騒動となった要因の一つとして、多くの人が心のどこかで「そんな事態もあり得る」と思っていたことがあるかもしれません。

このような事態を回避するには、解約前に積立金を全部、インゴットに変えて引き出しする必要があります。その後、解約すれば問題ありません。
しかし、純金積立の引き出しルールは年々、制約が多くなっており、一度に引き出せるインゴットの量が制限されたり、手数料が上がったり、引き出しに時間が掛かったりと、昔のように簡単に引き出せなくなっているようです。

さらに純金積立には、重要ですが見落としがちな欠点があります。
純金積立を始めるにあたっては、全員が契約書に目を通し、同意をした筈ですが、この内容をちゃんと読んでいる人は殆どいないのではないでしょうか。
この契約書の中に「社会情勢の変化に応じて、規約を変更する場合があります」という一文が盛り込まれています。
純金積立を始めた契約者は全員、これに同意したことになっていますので、地金商側が「社会情勢の変化に応じて」勝手に規約を変更しても従うしかないのです。

広辞苑で「社会情勢」の意味を調べると、「特定の国や地域における政治、経済、社会状況全般」と書いてあります。具体的には、社会の動向、状態、変化などを指し、経済状況、政治状況、社会問題などが含まれます。つまり、何でもありなのです。
田中貴金属が敢えて、「社会情勢の変化」という曖昧な表現を使った理由は、自分たちに有利な契約書にするためです。基本的に、契約書は作成した側が有利です。なぜなら、自分たちに都合の良い契約書を作成できるからです。田中貴金属ほどの大企業になれば、契約書はプロに作成してもらっている筈ですので、明確で限定的な表現はできる限り避けていると予想されます。限定的で明確な表現をすればするほど、背負い込む責任や保証範囲は広くなってしまいます。
「社会情勢の変化」は何通りにも解釈でき、万一、訴訟を起こされてても、いくらでも言い逃れができます。

また、ゴールド投資界隈では昔から、「実は金庫が空っぽなのではないか」という噂が絶えません。契約者は自分の積立金はインゴットになって、金庫で眠っていると思っていますが、実は大部分は現金で運用されており、本物のインゴットはないのではと思われているのです。
昔はゴールドの価格も低かったので、ゴールドなんていつでも購入できると思われていました。もしも、契約者の純金積立金でインゴットを買わずに、もっと利益の出る株式投資や不動産投資に使っていたとしたら…
これが本当だとしたらかなり恐ろしいことです。現在、市場に出回るゴールドの量はどんどん減っていますし、価格も上がっています。今からインゴットを買い集めようとしても無理でしょう。

このような噂は日本に限ったことではなく、アメリカにもあります。
ニューヨーク連邦準備銀行は、6,331トンものインゴットを保管しているとされています(2024年時点)。 1ヶ所に保管されているゴールドの量としては世界最大級です。
しかし、このNY連銀の金庫、「実は空っぽなのではないか」と昔から噂されています。
つまり、ゴールド購入のためにNY連銀に振り込まれた額と現物の量が一致していないのではないかと言われているのです。

ブラタモリで紹介されたNY連銀の地下24メートルにある金庫の様子

上記の理由から、踊子は実物資産としてのゴールドをお勧めしていますが、裕福な方には向かないと思います。
一人一人資産状況も、考え方も、人生設計も違いますので、踊子の意見を鵜呑みにせず、ご自分に合ったゴールド投資をお考えください。
皆さんの参考になれば幸いです。

金インゴットの保管方法

インゴットの場合は株と違って現物で所持しますから、購入後の保管にも気を遣わなくてなりません。
私の場合は10gのインゴット一つですから、あまり心配はありません。せいぜい、失くさないように、気を付けるぐらいです。
しかし、数百万円から千万円のインゴットを購入された方は、自宅に置いておくと心配かもしれません。
大量のインゴットを購入できるような富裕層は、銀行の貸金庫に入れて保管しているようです。当然、貸金庫の料金も掛かります。

一方、庶民の場合は記念金貨と同様に押し入れや箪笥の中に保管している方が多いかもしれません。
インゴットを自宅で保管する場合の問題は、盗難と火事です。
盗難と火事に備えて、耐火性の高い金庫に入れておくといいかもしれません。備え付けの大きな金庫でなくても良いと思います。ポータブル式の小型の耐火金庫に入れて、分かり辛い場所に隠しておけば良いのではないでしょうか。

金は融点が約1,064℃と比較的高いため、火事でも溶けずに残ります。大規模火災では溶けて変形する可能性がありますが、冷えると固まるので資産としての価値は変わりません。
しかし、インゴットが小さいと、火災現場から見つけ出すのは至難の業になります。そんな時、耐火性金庫に入れておけば、見つかる可能性も高いのではないでしょうか。
ちなみに、ダイヤモンドは1,000℃以下の熱でも徐々に溶けて小さくなり、最後は二酸化炭素となって消えてしまいます。

ゴールドの買い時

最後になってしまいましたが、「ゴールドの買い時はいつなのか?」という大命題に触れておこうと思います。
賢い投資家はゴールドの価格がどんどん高騰している時は買いを控え、皆の熱が収まって価格が下落してきたら、買っています。しかし、そうするにはある程度の知識や経験が必要です。
一方、私たち素人投資家は賢い投資家とは正反対の行動をします。皆が買うから自分も買う。乗り遅れては大変とばかりに、高値の時に買いに走る…

今は皆が熱に侵されている状態なので、「高値掴み」で損をする可能性があります。もしも、あなたが我慢強く、勉強家なら、フィーバーが収まるのを待ってから買ったほうが良いかもしれません。

一般人が底値を読むことはできませんが、底値に近い価格でゴールドを購入することは可能です。
それには毎日、金価格をチェックし、価格が一番下がった翌日に買うことです。底値よりは高くなってしまいますが、限りなく底値に近い価格で購入できます。
具体的には、下の図の黄色い矢印が底値だとすると、青い矢印が翌日の底値に限りなく近いく価格になります
。底値ではありませんが、最高値と比較すると1gあたり600円ほど安くなっています。

赤:最高値、黄:底値、青:底値の翌日

反対に、もしもあなたが「今ならゴールド投資が始められるかも」と思っているのであれば、ズバリ、あなたの買い時は「今」です。まずは少額でも良いので一度、買ってみることです。やってみない事には何も始まりませんし、知識も身に付きません。経験を積まないと分からないことも沢山あります。一度、ゴールドを買ってみると、少しずつゴールドの買い時が見えてきます。

しかし、その場合であっても、一度にまとめて購入せず、間隔を開けて少しずつ買い増ししたほうが良いと思います。何事においても、一度に大きく儲けようとすると、失敗します。リスクを最小限に抑えつつ、資産形成するためには、急がず、焦らず、慌てずです。時間はかかっても、堅実な選択をしましょう。

次に大切なことは、「時間」を味方につけることです。つまり、長期保有をすることです。株式と同じで、長期的に見れば、いつ買ったとしても大きな損にはなりません。

ゴールド売却時の注意

ゴールド投資の基本は「ガチホ」です!長く保有すればするほど、利益は大きくなります。
しかし、どうしても手持ちのゴールドを売却しなければならない時もあるかもしません。
売り時を間違えると、損をしますので気を付けましょう。
ゴールド売却時の注意点は以下の3つです。

・最低でも5年は保有する
 購入時から5年以上経過すると、売却時の税額が半分になります!
 5年以内:(地金の売却益+その他の該当する譲渡益)- 50万円
 5年以上:(地金の売却益+その他の該当する譲渡益)- 50万円 }×1/2
・年間の売却益が50万円以下なら、税金はかかりません。
 将来の値上がり率まで見越して、50万円を超えない小さいインゴットを購入しておくの
 も手です。また、売却時も一気にすべてを売却するのではなく、売却するインゴットを
 年間で50万円以下に制限するなどの工夫をすると、節税になります。
・手数料が取られることを考慮に入れておく
 買取手数料は各買取業者によって異なりますが、相場としては売却総額のおよそ1~3割
 と言われています。
 100万円のインゴットを売却した場合は、10万円~30万円が手数料として取られるわけ
 です。大きいですね。それに加えて、税金も引かれますから短期で売却するとほとんど
 利益が出ないどころか、マイナスになる可能性さえあります。

まとめ

専門家でもゴールドや株の相場は読めません。ましてや、私たち素人が高値・底値を読めるわけがありません。私たち素人は「長期的には右肩上がりで上昇していく」と信じて、小さな変動には囚われず長期保有することが一番です。
踊子も先日、ゴールドを買った時はどうやら高値掴みをしたようだと思いましたが、その後、ゴールドの価格がどんどん上昇し、あの時、買っておいて良かったとなりました。

しかし、私のように体調の良い時でなければ行動を起こせない人は、相場など読まずに、とにかく「体が動く時」に買うしかありませんね。
それでも、何もしないよりは、何倍もマシだと思います。ゴールドの埋蔵量が限られていること、人工的に造り出せないこと、代替品がないことなどの点から、ゴールドの価格が間違いなく上昇し続けると思った人は自分を信じて買いましょう。未来は誰にも分かりませんが、リスクを取らなかった人が成功することはありません。

以上が私の金インゴット初体験になります。
極度の方向音痴のため、本店がなかなか見つからず、40分ぐらい歩き回り、疲れ果て、何も買わずに帰ろうかと思ったり、日本マテリアルの支店(本店ではない)の男性の値踏みするような視線に怖気づいたりと色々ありましたが、諦めずにやり遂げた日の帰りの足取りは軽かったです。
小さな事ですが、逃げずに新しいことにチャレンジできたので、達成感もあり、自信にもつながりました。数日前まで鬱が酷くて寝込んでいたので、尚更嬉しかったでした。

そして何よりも、亡くなった父が私の行動を認めてくれているような気がして、心が軽かったです。ゴールドの購入資金にしたのは、父の生命保険です。無駄にしたくなかったので、購入前に一生懸命勉強しました。購入後もゴールドについて学んでいます。生前はあまり褒めてもらえることがありませんでしたが、今回はなんとなく、父に認めてもらえたような気がします。

踊子でもできるんですから、皆さんにもできます!「面倒くさい」に負けずに、「経済的自由」を手に入れるために一緒に節約・資産形成を頑張りましょう!
私は今もブレインフォグが酷く、とんでもない失敗をやらかす毎日です。文章も読み辛い箇所がたくさんあると思います。でも、頑張っています! これからも宜しくお願い致します。

今回の記事はいかがでしたでしょうか。皆さんのお役に立てれば幸いです。
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