この記事は2022年12月26日に書かれました。
12月は「思いやりの月」
無宗教の国、日本ではクリスマスはイベントとご馳走、プレゼントの日ですね。
もちろん、クリスチャンにとっても12月は、恋人や友人、家族との集いなど楽しい行事が目白押しの月です。しかし、楽しいイベントだけではなく、主への感謝の印として、愛と善行を行う月でもあります。
隣人愛と善行はキリスト教に限ったことではなく、世界中の三大宗教はすべてこれらを教義の要(かなめ)としています。私はクリスチャンですが、敬虔なイスラム教徒や仏教徒の中にも、たとえ、たった一個のパンしか持っていなくても、それを隣人に分け与える素晴らしい人たちがたくさんいることを知っています。
アメリカの皆さんは、温かいクリスマスを過ごせますように
話は変わりますが、皆さんはウクライナのゼレンスキー大統領がクリスマスにアメリカを訪問したニュースをご覧になったでしょうか。
アメリカ議会での演説の中で、ゼレンスキー大統領は何度も「このクリスマスの時期に」という表現を使っていましたね。この言葉はクリスチャンの多いアメリカ人にとって、何よりも強く胸に響く言葉だったのではないでしょうか。
「ウクライナ国民は電気もガスもないクリスマスを過ごしていますが、アメリカの皆さんは温かいクリスマスを過ごせるように祈っています」というゼレンスキー大統領の言葉を聞いたときは、不覚にも泣きそうになってしまいました。
また、ゼレンスキー大統領が演説中にこみ上げてくる感情を何度も抑えながら、「この戦争が始まったとき、皆がウクライナは負けると思っていたが、我々は持ちこたえている。ウクライナはロシアに勝つ」と言ったのも印象的でした。

ウクライナでは、既に10月末から雪が降り始めます。ウクライナの冬は降雪量が多く、風が強いのが特徴です。
ウクライナの12月の気温は2℃から-1℃。1月には平均最低気温が -6℃にまで下がり、最高気温でも -1℃しかありません。場所によっては、最低気温が-17~-20℃になることもあるようです。
しかも、ロシアがウクライナのインフラ施設を集中的に破壊しているため、ウクライナの人々はガスも電気もない中で冬を過ごさなければなりません。ヨーロッパの冬の過酷さは、私たち日本人には想像もつきません。
一日も早くプーチンがこの愚かな戦争を止めること、そして彼に正義の鉄槌が下されることを祈っています。
極寒に震える難民
しかし、過酷な冬を過ごしているのはウクライナ人だけではありません。
世界には戦争や迫害から逃れるため、故郷を追われた難民が約9,470万人にいます。シリア、アフガニスタン、ベネズエラ、ロヒンギャ… 彼らにも過酷な冬が容赦なく襲いかかっています。
中東の国アフガニスタンも、実は冬は-15℃にもなるほど気象条件が過酷です。シリアも北部では大雪になることも珍しくないそうです。薄いテントの中で冬を過ごす彼らの生活は想像を絶するものがあります。

この子は大人の靴を履いている。
人間は醜い、そして美しい
シリア人親子のニュース
シリア難民と言えば、皆さんは2015年9月にハンガリーの国境に押し寄せたシリア難民とハンガリーの女性カメラマンのニュースをご存知でしょうか。ハンガリー人の女性カメラマンが、国境を越えようとしたシリア難民の親子を故意に転倒させたというニュースです。
この事件の背景には、キャパシティーを超える難民がヨーロッパに押し寄せていること、対応に苦慮したEU諸国が難民を押し付け合い、自分たちのテリトリーに入れずに他国に追いやろうとしていたことなどがあります。
当時、大量の難民の玄関口となったギリシャ、イタリア、ハンガリーに滞在する難民は合計16万人。当初、難民たちの支援には70億ユーロの予算が割り当てられていましたが、70億ユーロではまったく足りない状況でした。
ロシアのウクライナ侵攻を機に、ヨーロッパでもエネルギー価格を始めとする物価上昇が止まらない中、難民に対する巨額の支援にヨーロッパ全体が疲弊していたのも事実です。
一部の難民と地域住民の間に摩擦が起こっているのも事実でした。
そんな中、ヨーロッパ中で白人の国に押し寄せてくる有色人種に対する反感が高まるのは無理もないことなのかもしれません。
難民をほとんど受け入れていない日本が非難できるほど、単純な問題ではないのかもしれないのですが…


幼い体形が涙を誘う

* 日本語字幕が利用できます。
天は彼らを見捨てなかった
この報道の後、世界中から女性カメラマンに対する批判が殺到し、彼女はテレビ局から解雇されました。当然の報いだと思いますが、驚いたことに、彼女はその後、自らが転ばせた難民の男性を告訴しています。もちろん、敗訴しましたが、呆れて言葉も出ません。


頭から勢いよく転倒する親子

同国人なら彼女の行動を支持してくれると思ったからだろうか…

女性カメラマンは後に法廷で、「大勢の難民が突進してきたので、
恐怖で体が勝手に反応した」と弁明した。
一方、彼女に転倒させられたシリア難民の親子は、怪我の功名で、一躍、時の人となり、父親はその後、スペインのサッカー監督養成学校に就職が決まりました。
実はこの男性、90年代にシリアの最強チーム「アル・フォトゥワ」の監督を務めたオサマ・アブドゥル・モセン氏だったのです。

報道陣から取材を受けるモセン氏
「エル・ムンド」紙によれば、オサマ氏はアサド政権に反対していたため、シリアでは拷問を受けたこともあったそうです。
その後、イスラム過激派ISISがシリアに侵攻してきた事を機に、亡命を決意しました。
同紙の取材に対して、オサマ氏は「難民としての旅は辛く、緊張の連続だった。旅は非常な困難と危険を伴った。私たちは何度も死にそうな目に遭った」と語っています。
また、「(女性カメラマンに)足で蹴られた時は驚いた。息子は恐怖とパニックで2時間も泣いていた」とも語っています。

難民にも格差がある?!
悲しいことに、難民にも格差があります。国連は、ウクライナ難民とシリア難民とでは、ヨーロッパ諸国での待遇に差があると指摘しています。
よく考えれば、人が集まる所には差別はつきものなので、不思議でも何でもないかもしれませんが、このような境遇に陥った上に、さらに差別を受けるなんて辛いですね。
オサマ氏親子がウクライナ人だったら、このような仕打ちを受けなかったかもしれません。
日本の皆さんにメリークリスマス!
日本という国に生まれ、快適な生活が保証されている私たちはなんと恵まれていることでしょう!
それなのに、私も含めた日本人日常は不平不満に満ちています。「足るを知る」という言葉は現在では死語かもしれませんが、彼らのことを考えたら、今、目の前にあるものにもっと感謝すべきなのかもしれません。
このクリスマスの時期に、困っている人たちのために、何ができるかちょっとだけ考えてみませんか。普段は忙しくて心を亡くしている人も、12月だけは優しくなって、誰かに手を差し伸べてみませんか。私も少額ではありますが、彼らのために募金をしました。
遅くなってしまいましたが、改めて、皆さんに「メリークリスマス」という言葉を贈ります。
メリークリスマス!そして良い年末年始を!

ザイドくんを試合に招待したロナウド
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